garoh 2026 spring&summer リリース!

いつもguji・ringのblogをご覧いただきまして、誠にありがとうございます。
gujiの前澤です。
今シーズンもgaroh(ガロウ)をご紹介するシーズンがやってきました。
店頭では先行発売しておりましたが、本日よりgarohアイテムが各オンラインショップでアップされます。
洋服の世界で“クラシック”という言葉は頻繁に使われます。
クラシックスタイル、クラシックな仕立て、クラシックな生地。
ですが、改めて考えてみるとクラシックとは何なのか、意外と明確に説明するのは難しいものです。
一般的には“伝統的”とか“昔から続いているもの”という意味で使われることが多いですが、私たちは少し違う解釈をしています。
クラシックとは、単に古いものではなく長く愛され続けるもので、つまり時間を経ても価値が変わらないものです。
そう考えると、クラシックとは過去のものだけではなく、これから生まれていくものでもあるはずです。
gujiが展開するレーベル garoh(ガロウ) は、そんな考え方から生まれました。
garohという名前は“画廊”を意味します。
画廊とは、様々なアーティストの作品を展示する場所で、このプロジェクトは一つのブランドというよりも、共感するクリエイターたちの作品を展示する場所というイメージです。
それぞれの分野で高い技術を持つ作り手たちと協働しながら、gujiの視点で編集し、その結果として生まれるプロダクトは、どれも非常に静かな佇まいを持っています。
決して派手ではありませんが、どこか特別な空気を纏っている特別なアイテムです。
そしてgarohが掲げる“新しいクラシックを作る” を前提に、2026春夏のシーズンテーマである『フレンチ トラッド』を体現するラインナップが揃いました。



まずご紹介するのはトラウザーズ。
garohのラインナップの中でも、非常に象徴的な存在です。
製作を依頼したのは、日本を代表するビスポークトラウザーズメーカーIGARASHI TROUSERSを率いる五十嵐徹氏でして、トラウザーズ専業のビスポークメーカーとして世界的にも高く評価されている人物です。
五十嵐氏のパンツは、とにかくシルエットが美しく、それは単に細いとか太いという話ではなく、人体の構造を深く理解したパターンワークによって生まれるものです。


こちらは以前展開していたモデルの生地の載せ替えになります。
2インプリーツ仕様で、腰回りには程よいゆとりを持たせながら、裾にかけて自然にテーパードしていくラインになっています。
ヒップの収まりは非常に良く、プリーツの開き方や落ち方も実に自然でして、穿いた瞬間に感じる安心感は、やはりビスポークの思想を持つ作り手ならではのものです。
サイドアジャスター仕様にすることで、ウエスト周りも非常にすっきりとした印象で、ジャケットスタイルとの相性はもちろん抜群な上にカジュアルなスタイルとも合わせていただける、まさに大人のトラウザーズと呼ぶにふさわしい一本だと思います。
一見するとベーシックですが、実際に穿いてみるとその完成度の高さ、garohが提案する“新しいクラシック”を象徴するアイテムです。



続いてご紹介するのはシャツ。
今回のgarohのラインナップの中でも、個人的に非常に興味深いアプローチだと感じたのがこちらのスキッパーシャツです。
このシャツを手掛けたのはTHROWのデザイナーの山内氏。
ミニマルでありながら、しっかりとした思想と構造を感じさせる服作りをされているクリエイターで、今回garohのコンセプトにも非常に共鳴していただき、このシャツが生まれました。


今回のシャツのデザインソースになっているのは、H社におけるM期のコレクション。
MがH社のウィメンズラインを手掛けていた時代の服は、装飾を極力排したミニマルなデザインでありながら、着たときの佇まいや空気感にエレガンスを感じさせるものが多く、いま改めて見ても非常に新鮮です。
今回のシャツも、そうした空気感をベースにしながら、ドレスとスポーツの中間にあるようなエレガントなシャツをgarohのコンセプトのもと再構築しています。
袖山を低めに設定し、身頃やアームにはゆとりを持たせることで動きやすさを確保し、さらにフロントのVゾーン下にプリーツを入れることで、自然な膨らみを持たせた軽やかな表情に仕上げています。
ボディはバストに対してウエストを細めに設計することで、ゆとりがありながらもすっきりと見えるシルエットにで、襟はイタリアのシャツに見られるような柔らかなフラシ襟で、台襟なしのワンピース仕様にすることで、より自然でリラックスした首元を演出しています。
さらに首裏には三角の当て布を施すことで、首を抜いて着用した際にも後ろ襟が寝ないよう工夫されているなど、細かな設計にも山内氏らしい配慮が感じられます。
素材には、先染めのポリエステル×レーヨンによる強撚のボイル生地を採用し、非常に軽やかでモダンな雰囲気を持つファブリックです。シーズンレスで着用できるのも特徴で、洗いざらしに軽くスチームを当てる程度で気軽に着ていただけます。
着こなしとしてはタックイン・アウトどちらも可能ですが、裾を出して着た際に綺麗に見えるよう後ろ身頃の分量を多く取っているのもポイント。
細身からセミフレア、ストレートシルエットのパンツに、足元はスリッポンなどで軽快に合わせていただくのがおすすめです。
ジャケットスタイルのインナーとしても良いですし、夏にはタックアウトしてカプリシャツのような感覚で着ていただくのも素敵だと思います。
ミニマルでありながら、しっかりとした設計と思想が宿る一枚で、garohが掲げる“新しいクラシック”というテーマを、とても象徴しているシャツではないでしょうか。

続いてご紹介するのは、シルク素材のドットストライプタイ。
担当していただいたのは毎シーズンお世話になっておりますAtto Vannucciの加賀氏でして、クラシックなネクタイの文脈を理解しながらも、現代的なバランスで再編集することに長けたクリエイターです。
柄としては非常にクラシックなドットとストライプの組み合わせですが、今回のgarohではそれを少しユニークなアプローチで表現しています。
最大の特徴は、ピンドットによってストライプを構成している点です。
ストライプ柄というと、通常は線で表現されることが多いのですが、このネクタイではポルカドットのランダムな配置によってストライプを形成。
さらにピンドットの数を4つと6つで変化させることで、ストライプの濃淡を作り出しています。
つまり、遠目にはストライプに見えながら、近くで見るとドットの集合体になっているという非常に凝ったデザインなんです。

配色はブルーとネイビーのコントラスト。
この色の組み合わせが、どこかパリのクラシックなムードを感じさせる仕上がりになっています。
生地はシルクスカーフのファブリックを使用しており、あえて硬めに洗いをかけることで、適度にドライで針のある風合いに仕上げています。
通常のネクタイとは少し違う、軽快で柔らかな表情が魅力です。
縁は4巻きの手まつりで仕上げられており、細部まで非常に丁寧な作りでして、こういったディテールも、クラシックなネクタイ作りの文脈をしっかりと踏まえています。
ネイビー×ゴールドボタンのジャケットや、リネンのアイボリージャケット、さらにはシアサッカーのスーツなど、春夏らしい軽やかなジャケットスタイルに非常に相性が良い一本です。
クラシックな柄でありながら、少し遊び心も感じさせるデザインは、garohらしい感性がしっかりと表現されたネクタイだと思います。


続いてもう1型ネクタイでして、ニットタイになります。
ドレススタイルの中でも比較的カジュアルなニュアンスを持つアイテムですが、今回のgarohではそれを“ニュークラシック”という視点で再構築しています。
今回のニットタイは、従来のクラシックなニットタイとは少し方向性が異なります。
一般的なニットタイはボリュームのある太番手の糸を使用することが多く、やや重厚感のある表情になるものが主流ですが、今回採用しているのは非常に細い糸でして、これにより編み目がコンパクトになり、すっきりとした軽快な印象に仕上がっています。


幅は7.5cmで、クラシックなバランスを保ちながら、現代的なスタイリングにも馴染む絶妙なサイズ感です。
カラーはネイビーとグレーをご用意しており、トラッドなニットタイをベースにしながらも、どこかパリの空気を感じさせるような洗練された色使いで表現されています。
リネンジャケットやコットンスーツといった軽快な素材のジャケットスタイルにはもちろん、ブラックスーツにグレーのニットタイを合わせると、程よく力の抜けたモダンなドレススタイルを作ることも可能です。
クラシックでありながら、どこか新しい、garohが目指す“新しいクラシック”を、非常に象徴している一本です。

garohのラインナップの中でも、少し意外性を感じられるアイテムがこちらのキャップです。
garohが提案するのはストリート的なキャップではなく、あくまでクラシックスタイルの延長線上にあるキャップです。
今回このキャップの制作を手掛けたのは、日本の帽子ブランド MATURE HA.のディレクションも務める関隼平氏。
長年帽子作りに携わってきた経験をもとに、クラシックスタイルに自然と馴染むバランスを意識して設計されています。

デザイン自体はベーシックな6パネルキャップ。
ですが、シルエットは一般的なスポーツキャップとは少し異なり、クラウンの高さやボリュームを抑え、被った時に頭に自然に沿うようなフォルムに調整されており、ジャケットスタイルにも違和感なく馴染むように作られています。
素材にはコットンリネンのファブリックを採用し、程よくドライなタッチと軽さがあり、春夏の装いにも非常に取り入れやすい仕上がりです。
スポーティーなキャップとは違い、どこか上品で落ち着いた表情を持っているのも特徴だと思います。
実際のスタイリングとしては、ジャケットやシャツといったドレスアイテムに合わせていただくのもおすすめです。
クラシックな装いにキャップを合わせることで、程よく力の抜けたバランスが生まれます。
イタリアの洒落者たちがジャケットスタイルにキャップを合わせるような、少し肩の力を抜いた着こなしも◎。
そういった空気感を、garohなりの解釈で表現したアイテムと言えるかもしれません。
絶妙なバランスがgarohが掲げる“新しいクラシック”というコンセプトを、非常に分かりやすく体現しているプロダクトだと思います。

